みもりのさんぽう
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1998-09-20(日) | 新感線R |
池袋サンシャイン劇場
● プロローグ
昨年あたりから何度も「新感線」の髑髏城がいい〜という話を聞かされて(あるいは同人誌で読まされて)一度は見てみたいと思っていた俺。
で土曜の深夜、家に帰ってみると留守番電話に「チケット余ったので行きませんか〜」という伝言が! こりゃ渡りに船だ。日曜だというのに暇だしな(爆)。てなわけで、深夜1時も回っているのに「行きます、行きます〜」てな電話をした俺。仮にも相手は女性だぞ、おい。しかも長電話になるし…
● 開演前
噂を聞くに女性ばっかりかと思ってたら、結構男も混じっている。よかったよかった。オタクっぽい男もいるかと思えば、ロック兄ちゃんも混ざっており、少し不思議な感じ。場内に入るとロックミュージックがかかっている。
と、アナウンスが「ポケットベル、携帯電話の電源はお切り下さい。守られない場合には《ドガラガシャーン(効果音)》自動的に呪いがかかります。」笑える。● 本編
いきなりロックコンサートが始まる。世紀末ばりの化粧はしてないものの、すげーハードだ。うおーー。の割には、この客の反応は何?なぜ静かに見てるんだ〜。ノリのいい芝居と聞いていただけに当惑。
「♪おれたちゃスゴイロックバンドだぜ〜」が一通り終わると今度は、いきなり女性4人組アイドルもどき+謎の中華料理配達人で、アイドルな歌が始まる。こういう歌のが好みだなあ…いやいや、でもこの流れでこれは何?ますます当惑。…しているとやっとノリのいい芝居が始まる。やっと面白くなってきたぞこりゃ。半分以上はロックなんだが、たまに混じる別ジャンルの音楽が楽しい。特に犬の記憶を呼び戻す山本正之調の歌、最高〜ギャグというよりほとんど若者いじめの芝居なんだけど、歌にあわせて走って、回って、反復横飛びスクワット。一番の見せ所は「ジャンプして屈伸のうんどぉ〜」…これってYMOの「腕を上げて痙攣のうんどぉ〜」のパロディか? たまたま上演前に坂本龍一の話をしていただけにそう思ってしまう。しかもこの歌、4回連続でやって、犬どもをヘトヘトにするというギャグ。印象深いっす。
ときたま正統派ミュージカルだの白鳥の湖だののパロディを織り交ぜつつ、まさか、最後は演歌が切り札になるとは…派手な作り物の船(太鼓付)が大笑い。演歌の語り口調で、説教じみたセリフもグッド。で、Vampireが地球から退治されて終わった…と思ってたら、またロックコンサートで締め。まさにファントムオンステージっつー名前が似合う芝居だったことよ。
● アンコール
本編終わっても、客席は明るくならないどころか、BGMにファントムの音が鳴りつづけ、それに合わせてアンコールの手拍子…でアンコールはバンドのメンバー紹介から始まる。ますますただのコンサートに(笑)こういうの好きよ。でもアンコールに入っても立たない客って一体…
最後の曲の前に、ステージから言葉に詰まりつつも「立って楽しんで帰ろうぜ」との声が入り、無理やり客を立たせる。それなら俺もどんな曲が来てもノリノリになって帰ってやるぜ!!! と思ったら、「♪ババンババンバンバンはーびばびば」…確かに最後には合ってる曲だけどさ…笑わせてもらいました。♪ババンババンバンバンに合わせてみんなで腕を振ってステージは終わったのであった。
予想と全然違うステージだったけど楽しかったー。しかし客もステージの一部と思ってる(しかも今回席がかなり後ろの方)私としては、あの客のノリは不満。大阪公演なら絶対あんなことないはずだー、見たいよ〜と思ったけれど。今回の公演は大阪のが先で時すでに遅し。ぐは。
でもあんまりはまると、大阪公演行って〜東京公演も数回行って〜とお金かかるよなあ。ああいうナマモノって最低3回は見ないとシビレる〜とこまでいかんしな。コマッタ。しかも今回は噂の粟根さんは登場せず。まあとりあえずビデオ借りてみるかな。
1998年9月20日 17:00〜20:15
written by上美谷 智史